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個人再生後にクレジットカードは作れるのか

  • 文責:所長 弁護士 菅沼大
  • 最終更新日:2025年1月7日

現代生活において、クレジットカードは私達の生活で非常に重要な役割を担っています。

しかし、クレジットカードの使い過ぎが祟り、借金を返せなくなるケースも散見されます。

そういった場合は個人再生等の債務整理をすることで解決できますが、この時に気になるのが「個人再生後のクレジットカードの扱い」についてでしょう。

これまでクレジットカードを多く利用する生活をしていた方は、「個人再生をした後でも、それまでと同じようにクレジットカードは使えるのか?」「今使っているカードを残すことはできるのか?」「個人再生後、クレジットカードの新規申し込みはできるのか?」と気になることと思います。

今回は、個人再生の最中や個人再生手続きの後のクレジットカードの処遇について解説します。

1 個人再生後のクレジットカードの扱い

結論から言うと、個人再生後しばらくはクレジットカードを作ることはできませんし、今持っているカードを残したりすることもできないと言えます。

⑴ 新規作成の審査に通らない

個人再生後は、仮にクレジットカードの申し込みをしてもかなりの確率で審査に落ちてしまいます。

その理由は、個人再生をすると信用情報機関に金融事故の情報が載ってしまうからです。

金融事故(借金を滞納した・債務整理をした等)の情報は、金融機関や貸金業者、クレジットカード会社等の間で共有されます。

これらの業者は、お金を貸すときやクレジットカードを発行するときに信用情報機関の情報を参照し、その返済能力を「審査」します。

そこで、もし債務整理の履歴が見つかった場合、業者側は申込人の返済能力に問題があると判断し、融資やクレジットカードの発行を行わないのです。

このような状態を、俗に「ブラックリストに載った」と呼びます。

債務整理をすると、このようにしてクレジットカードの審査に落ちるため、新規のクレジットカードの作成ができなくなるのです。

なお、ブラックリストはあくまで1つの審査基準であり、一部の業者はブラックリストをあまり重視しないとも言われています。

しかし、クレジットカードの審査基準は公開されておらず、問い合わせても教えてもらえません。「審査がゆるい」と噂されているカードであっても、個人再生後にも審査に通るとは限らないのです。

寧ろ、「どこかで受かるだろう」と複数のカード会社へ立て続けに申し込みをすると、その情報自体が信用情報機関に登録されます。「お金に困っている人だ」という印象から、審査に通ることは更に難しくなるでしょう。

個人再生後は、クレジットカードを作れなくなった現状を好機と捉えて、借金とは無縁の生活を送る努力をするべきでしょう。

【個人再生の直前にカードを作ることはできるの?】

個人再生をする直前にカードの発行を申し込むこと自体は可能です。

しかし、これから個人再生で借金を減額するのに新たに借りることは、債権者の不利益となることは明らかです。それなのに新規のカードの発行を申し込むと、債権者の利益を害する不当な行為とみなされて、個人再生手続に悪影響を及ぼす(失敗する)おそれがあります。

個人再生を無事に終了するためにも、個人再生前に申込みはしない方が良いでしょう。

⑵ 今あるカードを残す・更新することもできない

個人再生の前から使っているカード(個人再生で整理の対象としたカード)は、個人再生により使えなくなります。

弁護士が債権者(カード会社等)に「受任通知」を送り、それが債権者のところに到着した時点でカードが使えなくなるので、個人再生手続の開始が裁判所で決定されるよりも前に、カードを使ったショッピングやキャッシングができなくなるのです。

また、普段使っていないカードであっても、所持しているカードは途上与信時や契約更新時に信用情報を確認されるため、いずれはすべて使えなくなるのでご注意ください。

なお、もしクレジットカードが使えるような状態であっても、お金を返せるあてもないのにカードを使って借金した場合は詐欺罪に問われる可能性があります。

個人再生をするのであれば、クレジットカード生活とは縁を切る必要があります。

弁護士からも、個人再生を行う時点で全てのクレジットカードにハサミを入れるよう言われるはずです。

2 個人再生後はいつからクレジットカードを作れる?

ブラックリストから債務整理の情報が抹消されることを、俗に「喪明け」と言うようです。

この「喪明け」までの期間は、個人再生をしてから5年~10年とされています(信用情報機関の種類によって異なります)。

つまり、個人再生は原則3年(長くて5年)程度かけて借金を返済していく手続きですが、たとえ借金を完済した後だとしても、一定期間はブラックリストに情報が残ったままとなるのです。

この期間を短縮する方法はなく、ただひたすら待つしかありません。

なお、「個人再生後にもクレジットカードを作れた」という話を聞くことがあるかもしれませんが、これは喪明けの後に新規申し込みをしたケースがほとんどだと考えられます。

3 クレジットカードを利用できない場合の対処法

個人再生後はクレジットカードを作れないとは言え、カードがないと不便に感じることも多いのが現実です。

クレジットカードの代替となるものは複数あるので、以下のようなものの利用・取得を考えてみるのも一策です。

•デビットカード

デビットカードで決済すると、紐づけされた銀行口座から即座にお金が引き落とされます。銀行口座の残高以上の買い物ができないので、お金を使いすぎることがないというメリットがあります。

•プリペイドカード

先払い式のカードで、予めチャージしておいた金額以上は使うことができません。デビットカード同様に使いすぎを防止することができます。

•家族カード

家族の誰かが主契約者となって審査を通れば、主契約者の家族全員で使えるクレジットカードです。

しかし、先述の通り、カードを利用することで再度お金に苦しんでしまう可能性があるならば、ブラックリストの削除(喪明け)まで辛抱強く待つことをお勧めします。

4 個人再生後の生活の不安は弁護士に相談!

弁護士は、個人再生手続きそのものだけでなく、個人再生後の生活についても相談に乗ってくれます。

「クレジットカードがない生活は困る」「手持ちの財産を出来るだけ手元に残したい」「家族への影響を最小限に抑えたい」など、個別のケースに合わせて具体的なアドバイスをしてくれるので、不安に感じることは弁護士に質問して確認しておきましょう。

弁護士は、依頼者の要望を出来るだけ多く叶えるため、そして不安を解消するために、最適な債務整理を提案し、実行してくれます。

借金のことは、ぜひ一度当法人の弁護士にご相談ください。

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